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てをサポートしている。インタフェースリポジトリへのインタフェースの登録はコンパイル時に静的に行われる。インプリメンテーションリポジトリへの実装クラスの登録も同様静的に行われる。内容は不明だが、リポジトリアクセスに関するAPIが用意されているので、動的な登録実現の可能性もある。

(d) オブジェクトサービス

現在、ネーミング、イベントがサポートされている。セキュリティ、トランザクション、トレーダは1997年内にリリース予定とされていた。トランザクションはCORBA仕様を拡張した独自のインテグレーテッドトランザクションサービスというものを提供される。CORBAで規定されているその他のサービスとして、メッセージングが1998年前半にリリース予定と言われている。

(e) マイクロソフト環境との連携

VisiBridgeというオプショナルコンポーネント(現在β版)が存在する。これによりActiveXコントローラを用いてCORBA、Windows環境の透過的なアクセスが可能となり、Windows上でクライアント及びサーバーの開発を行うことができる。

(f) その他の技術的特徴

Smart Agentというロケータサービスによりサーバーの位置情報を管理している。これにより位置情報の管理を一元化することが可能となり、複数を立ち上げることによりフォールトトレランス性を実現できる。Smart Stubs、Interceptorというイベントハンドリング機能が存在する。前者はクライアント、後者はサーバーのイベントハンドリング機能である。また、CaffeineというNetscape社との共同プロジェクトにおいて、JavaコードからIDLへの変換(Java2IDL)やJavaを直接IIOPに変換する機能(Java2iiop)、URLベースのネーミング(IIOP://.....)、オブジェクトの値渡しなどの機能が開発されている。ほかにインターネット関連では、HTTPサーバーをゲートウェイとしてイントラネットに接続する機能(ゲートキーパー)が存在する。

(g) 稼動実績

稼動数:国内で50社あり、海外のものは公表されていない

事例: Bank of Americaの全社規模のシステム構築

他の製品への技術提供:Netscape、Oracle、Sybase、Novel、Borlandの製品のORBコアに使用されている

(5) その他のCORBA製品

商用のCORBA製品は20社以上のソフトウェアベンダーから販売されている。また、約10種類のフリーソフトウェアも存在する。これらのいくつかについて製品名、開発元、言語バインディング、IIOPサポート、URL(Uniform Resource Locator)を表2.3-1に示す。

 

 

 

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