入実績が高く、また粉末状のこの薬剤をポリプロピレン性のチューブ・マット状の袋に充填した形態の製品もある。
また、ANSUL INCORPORATED社のSpill-X-Sは、低密度(0.48)、低含水率(0.03)の吸着・凝固剤であり、1ガロンで1300〜1500m2の海面のをカバーすることが可能である。また、散布機へ装填するだけで使用が可能であるとともに、散布後の蒸発による機能低下が少なく、緊急性を要する対応へのアドヴァンテージを強調しているが、毒性に関する記述は仕様からは読みとれなかった。
ICI Polyurethanes社のSuprasec X 1002 Variantは、液体ポリウレタンを主剤とした凝固剤で発泡時に油を取り込んで凝固するタイプであり、本来静穏域用であるが、外洋域においても包囲後の油に対しては有効であるとしている。
凝固剤についてはメーカー数が少なく、収集した情報からは、荒天時の外洋への直接使用の可能性については明確ではないが、開発側としては、荒天時への対応性よりも即応性、無毒性、処理率に重点を置いているように見受けられた。