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事故に関する非常事態対応準備は、石油法に基づく事業によるいかなる重大な油汚染も、流出源付近において早急かつ効果的に回収できるようなものでなければならない。更に、非常事態対応準備は、海岸に到達する恐れのある重大な油汚染を効果的に防止するものでなければならない。』

海上の油回収作業では、外海の天候変化に適した比較的大型の船舶及び大型機材が必要となる。効率を最大限にするには、海上の回収装置をできる限り自立型にすることが重要である。以下に例を挙げる。

* 十分な予備部品の在庫

* 現場での機材修理に熟練した要員。日常保守作業を行っている者が現場での機材操作を行うのが理想である。これは機材への熟練度を高めることになる。

* 原油取扱者用の十分な防護服及びその他必要用具の在庫。

* 油回収船はタンカーが作業現場に到着するまで作業できるような十分なタンク容量が必要である。

* 現場修理が困難な損傷が生じた場合に備えて、できるだけ多数の予備機材が利用できなければならない。

* 海上の作業は可能な限り事前に計画を立て、緊急防災マニュアルに記述しておくこと。

* 海面の広範囲をカバーする十分なオイルフェンス。下のNOF0の緊急防災マニュアルの図参照。

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NOFOの総合戦略は、これはノルウェー当局の要求に基づくものであるが、油流出が環境に与える損害を最小限に抑えることを目的とする。この戦略の主眼は、流出油が海岸に漂着するのを防止することであり、もしそれが不可能な場合は、少なくとも漂着油量を最小限に抑えることにある。

本戦略の要素の一つは、流出油をできる限り流出点付近で回収することである。そのためには、いつどこで

 

 

 

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