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* 補給

* 財政と管理

* 通信連絡

* 公共の問題

* 政府関係の問題

* 科学的/技術的支援

 

機構/予算

MSRCは5ヵ所の地理的地域対応センター、即ち西海岸に2ヵ所、東海岸に2ヵ所及びメキシコ湾岸地区に1ヵ所の対応センター、並びに、全国21ヵ所に予め設けられた機材備蓄所を運営していた。MSRCは地区の油流出対応インフラストラクチャーでは対応できない大規模な油流出事故にのみ対応するように計画されていた。MSRCはその顧客に対して“海岸線浄化”のための計画への言及又は対応機能を提供していなかった。5年間の計画の終わりには、MSRCのコストは合計9億米ドル以上に達した。

 

変革の要因

MSRCが発展している間にも、米国内で必要と思われる対応能力に対する取組方法を変えようとする様々な動きが行政組織や産業界において起きつつあった。規制環境については、米国沿岸警備隊の規則策定手順では、当初OPA-90制定後予想されたものより厳しさが少ないということが明らかになった。

同時に、MSRC及びMPAに対する資金の大部分を負担する石油業界の一部会員の間には、この種の専用人員機材を維持するための法律が制定されたことにより、資金負担に対してこれまでのような厳しい義務感がなくなってきた。これによってMSRCの構造や構成に多くの変革が生まれることになった。

 

MSRC (1996年以後)

MSRCは行政及び産業環境の変化に伴って組織変革を行う必要があることを実感した。

 

構造改革/新しい予算

最も重要なことは、MSRCは自身が設立した油流出事故対応の専用能力を維持するという責任を保持していたことである。1996年初頭からMSRCに生じたあらゆる変革の間にも、対応機材に対する削減は行われていない。コストの削減及び顧客に対する最も望ましいサービスに焦点を絞るために、MSRCは流出油管理サービスの提供も停止した。同時に、MSRCの顧客の多くは、自社独自の資材による流出油に対する管理能力を備えるか又はこれらのサービスを提供する米国内の種々の組織と契約を締結した。このサービスの減少によって、多くの顧客のために設けられていた余剰部分が削減された。更に5ヵ年計画の終了時には、MSRCはその研究開発計画を削除した。

1996年1月には、当社を新しい上級管理チームが引継ぎ、引続き顧客の関心事に焦点を絞る作業を始めた。顧客に対する調査の実施、顧客との会合の開催及び顧客の要求をより認識することによって、MSRCはこれらの需要の変化に適合するように改革を実施した。MSRCの年間予算は9,600万米ドル(1995年)から4,200万米ドルに減少され、従業員数は全国で441人から177人に削減された。これだけ削減を行っても、専用の対応機材は同レベルに維持された。

 

 

 

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