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備隊に対するものであった。特に、米国沿岸警備隊は、船舶対応計画(VRPs)、施設対応計画(FRPs)及び流出油除去組織(OSRO)分類システムの指針を実施するための規定案作成の責任を担っていた。別の二つの米国政府機関も他の種類の施設に対して責任を担っていた。例えば、米国内務省は米国鉱物管理局の支援に基づき沖合施設に対して責任を負い、又米国環境保護局は非輸送機器である沿岸施設に対して責任を担っている。

 

船舶対応計画

この規定は、米国沿岸警備隊、石油業界の代表(対応、石油及び輸送)及び環境地域社会が共同で規定を作成するという、交渉による規定作成の過程を経て制定された。この規定は米国領海内における対応の時間枠及び能力が定めている。この規定によって、米国の港に向かう全ての船舶は、船舶対応計画を保有し、それに対する米国沿岸警備隊の承認を取得することが求められている(米国領海進入前)。

 

流出油防除組織(OSRO)分類法

米国沿岸警備隊は、1995年12月に流出油除去組織の自主的な分類法を定めるための指針を発表した。これは顧客に対しその船舶対応計画の作成作業及び最終的にはその承認取得を支援するものなので、他の多くの対応組織と同様にMSRCはこの計画に参加している。分類レベルは、米国の地理的な区域に対して、港湾区域を管轄する米国沿岸警備隊指揮官が公表する。分類は当該区域における回収作業、オイルフェンス及び一時貯蔵能力等対応組織の計画諸元の達成度に基づいて定められた。計画保有者は、いかなる場合でもこれらの分類による対応組織が計画保有者のOPA-90に基づく義務に応じられるということを保証する責務から免責されることはない。

 

MSRC(1991-1995)

創設後、MSRCは予想されるOPA計画の要件に適合した油流出事故対応人員資機材を顧客に提供するため、油流出事故対応機能の国家規模のインフラストラクチャー作りを始めた。MSRCは特別に設計・建造された油流出事故対応船(OSRVs)の建造を契約した。会社は又、法律で定められた対応能力に適合するレベルと思われるオイルフェンスや回収システムの試験及び購入を開始した。MSRCは研究開発計画を進め、流出油管理の能力を生み出していった。

 

油流出事故対応専用船(OSRV)

1991年にMSRCは、米国のメキシコ湾にある2ヵ所の造船所で、油流出事故対応専用船16隻を1993年2月までに設計、建造する契約を締結した。対応専用船の主要目は下記の通りである。

*全長-208'―5"ft(63.5m)

*深さ-17'―0"ft(5.1m)

*最大吃水―14'-0"ft(4.3m)

*幅―44'-0"ft(13.4m)

*居住設備―38人

*燃料容量―112,890gal(427,335L)

更に各船は、2基の油/水分離システム、4,000バレルの一時貯蔵設備、高性能のトランスレック回収システム・オイルフェンス、対応作業用の完全遠隔指示及び制御機能を備えている。

 

 

 

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