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抜けて、中国にまで続けたいという希望があります。このようにして初めてこれがアジア貫通鉄道という意味をなしてくるのではないでしょうか。

ヴィエトナムに戻りますが、運輸インフラについて申し上げますと、ヴィエトナムには今、経済重点地区が3つあります。それは北部、中部、南部にあります。私たちはこれらの各地域にインフラストラクチャー、交通インフラの投資を行うことによって、その地域の経済及び社会の発展を刺激したいと考えています。ヴィエトナムの投資は今のところ、主に対外関係、対外問題にかかわる分野に集中しています。

例えば北部ではハイフォン港、カイラン港などの港に投資が集中しております。ハイフォン港のデメリットになりますと、1,000トン以上の船は入ることができません。そしてこのハイフォンの港に15,000トン以上の船を寄港できるように整備し、それを実現することができたら、経済効果になると思います。カイラン港は、ヴィエトナム北部の対水振興の1つとして挙げられます。しかしながら、今のところ、3万から4万トンの船しか寄港できません。したがって、8万ないし10万トン以上の船の寄港になりますと、ハロン湾のどこかの地点をさらに新しく考慮に入れなければなりません。しかし、このことは必ず大きな障害が生まれてきます。というのは、ハロン湾は世界的な名勝地であるからです。

この2つの港の利用と並んで国道5号線のことも考慮に入れます。この工事は2000年までに終わります。そして、各工業地区が集中しているノイバイ-ハロン湾間に高速道路を建設します。また、鉄道についてですが、イエンバイ・ラインというような重要なラインに投資を集中します。また、ケップ-バイジャン間、そのことによって、北部の鉄道がすべてネットワークで結ばれるという形になります。河川は2つのルートを主に投資します。それはクアンニンからハノイ、クアンニンから二ンピンのルートです。主に工業地区、工業団地の商品向けのルートです。

そして続きまして、中部は次のいくつかの大きな港を考慮に入れます。まず、ダナン港、これにはティエンサ、リエンチューも含まれています。その下にズンクワット港があります。そのズンクワット港は予想では年間2,500万トンの石油取扱が見込まれています。

南部に移りますが、ここでは工業団地と港が深く結びついているというモデルになっています。例えば、サイゴンのブンタオの周りにあるいくつかの港を合わせると、年間4,000万、5,000万トンの荷物量があります。そのうち、ベンチェ、サオマイでは、ベトナムのBOT方式の整備があります。ここでは4ないし6万トンの船が寄港することができます。最初の段階では、ここの港の通過能力としては1年間で180万TEU。

この3つの経済重点地区のほかにヴィエトナム国土には例えばタイ、ラオス、カンボジアを結ぶ小さな地域における重要な交通要衝となるところがあります。例えば、北ラオスとクワロを結ぶ国道7号線、中部ラオスとクワロを結ぶ国道8号線。ラオス

 

 

 

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