図-4は航空旅客需要に大きな関係がある人口で、近隣東アジア諸国の人口は図のようになっています。これからわかるように、1人当たりの所得が向上して航空需要に結びつくと、非常に大きなボリュームの需要がこれからアジアに出てくると思います。
次に、航空旅客と航空貨物の現状について報告します。
図-5の上の図は、1995年の一番新しいデータから作ったもの、世界の国際航空旅客数の多い空港を10位まで並べてあります。世界で一番多いのは、イギリス、ロンドンのヒースロー空港です。アジアでは、香港の啓徳空港が第3位、続いて入ってくるのが、シンガポール、日本の東京、タイのバンコクになります。
図-5の下の図は航空貨物量になります。国際航空貨物の多い順番に並べてあります。世界で一番取扱量の多いのは日本の東京の成田空港、2番目が香港の啓徳空港です。旅客と比べてみると一目でわかりますが、航空貨物は、アジアの空港の重要性が非常に高い形となっています。
図-6は、同じ1995年の統計からアジアの主要な空港について取り出したものです。上図は、 1995年の旅客の実績です。アジアの1番が香港の啓徳空港、2番がシンガポールのチャンギ空港、3番が日本の東京成田空港、4番目がタイのバンコク、5番目がソウルの金浦空港。6番目に日本の大阪関西空港が入ります。図の黒い部分は国内旅客です。
下図は、同じ1995年の航空貨物の量を並べたものです。やはり、日本、香港、韓国、シンガポール、台湾、タイの順番で並んでいます。
今まで説明したことから、アジア諸国、特に東アジアの諸国では、空港を使った人の移動、貨物の移動が非常に活発になって来ていることが言えます。そのためにアジア各国は空港整備に非常に力を入れているところです。
図-7は、データを集められる範囲でいろいろな国から集め、現在の空港整備の状況と将来の空港整備の計画を1つにまとめたものです。データは、基本的には昨年のデータに基づきます。図中の黒い丸ポチが既にある空港、星印が計画です。日本の関西国際空港はファーストステージが既にでき上がっていますが、フルプランが未完成だということで星印にしてあります。
この図から主要な点を言いますと、北のほうから、日本の東京成田空港は滑走路が1本ですが、フルプランでは、もう2本増やすという計画になっています。それから日本では、東京と大阪の間の名古屋で新しい空港の建設が始まっています。韓国では、現在の金浦空港を廃止して新しいメトロポリタン空港を作ることになっています。中国の上海は、浦東空港が時期はいろいろずれますが、もうすぐ完成すると言われています。香港は、今の啓徳空港が狭くなったので、新しくチェックラップコック空港を香港の都心から大体1時間圏内の所に作ることになっています。香港について、また後