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第2番目は物流の効率を上げること。第3番目は生活水準の向上。第4番目は水域での廃棄物処理です。

ウォーターフロント開発のモチベーションは日本とブラジルで若干変わっています。ブラジルでは、第1番は、今まで行われていた港湾活動がなくなって、そこを再開発するわけですから、そのなくなった分をウォーターフロント開発によって埋められるようになること。第2番は民間の企業家を引きつけられること。第3番は経済的、社会的効果があること。第4番は港湾の発展に寄与することです。日本では、第1番は、日本は島国ですので、すべての活動について沿岸が大事になるわけですので、そこをまず押さえる。第2番は総合的な港湾空間の創出。第3番は、将来の情報社会に向けてサービスやビジネス、あるいは研究分野の強化。第4番は、一般市民に対してリフレッシュできる環境を整備することです。

リオで進行中のマウア埠頭の開発計画について、都市の名前を挙げながらお話しさせていただきます。リオでもさまざまなウォーターフロント開発プロジェクトが進行中です。それらのプロジェクトは東京や横浜、大阪、神戸、函館、小樽で見たものと類似の計画です。例えば大阪の水族館のようなものも考えられていますし、小樽で見たような倉庫の保存も考えられています。神戸では海洋博物館を見せていただきましたが、こういうことも含まれています。

(おわりに)

最後に、将来に向けての目標ですが、1点目は、世界のプロジェクトの国際的なネットワークにリオのウォーターフロント・プロジェクトも入りたい。2点目は、公共セクターと民間の企業が協力していく機会をリオの埠頭公社で仲立ちしていきたい。3点目は、ブラジルの将来に向けてのプランに関する情報を、港湾開発あるいはウォーターフロント開発に積極的に公開していきたい。つまり私どもは何をしていきたいかというと、世界にはばたくカモメの特別なクラブをつくりたい。ここにありますのは、左手がリオのシンボル、右が東京港のロゴマークです。このカモメたちは将来に向けて特別な使命を持ったカモメたちです。どうもありがとうございました。

 

・質疑応答

(質問)

マウア埠頭の規模はどれぐらいですか。

(シャビエル氏)

港湾地域全体の面積は8万m2、当社の投資額が1億ドルの規模になっています。この地域には4つの倉庫があり、今の計画では、その倉庫の概観を保存しつつ、内装を刷新して、ほかの目的に使用しようと考えています。マウア埠頭だけの面積は3万5,000m2です。ここに民間会社が運営する旅客ターミナルを建設しようとしています。

(質問)

ベクトル社の調査の話で、セペティバ港がベストだという話でしたが、リオ州の中でベストの港だということなのか、それともブラジル全体でセペティバがハブ港としてベストなのか。

 

 

 

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