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(シャビエル氏)

ブラジルでベストなロケーションがセペティバ港であるという結果です。リオ港はブラジルでは第2位の港で、第1位はサントス港です。それらを含めてブラジル全部で6港が将来のハブとしてどうかということで検討されたわけですが、その検討の内容は、南太平洋地域ではハブ港をつくるにしても一つがせいぜいです。では、どこにつくるか。アフリカは無理です。南米の南の方のアルゼンチンやモンテビデオも無理です。なぜかというと、市場から遠過ぎるからです。それで、海上アクセス、陸上アクセス、成長の見込み、環境への影響という点から考えて、ブラジルにハブ港を持ってくるとすればセペティバ以外にないだろうということになったわけです。

(質問)

サントス港は離れているわけですか。

(シャビエル氏)

リオの南約400kmの地点にあります。

(質問)

セペティバはリオのすぐ隣ですか。

(シャビエル氏)

セペティバ港はリオとサントスの間にありますが、リオ港の方に若干近くて、リオとセペティバの距離は60kmです。

(質問)

日本国で考えると400km、500kmというのは大阪湾と東京湾のような関係で、東京と横浜みたいな関係がリオとセペティバになる。東京港をやめにして横浜港をハブ港にというふうな感じですか。

(シャビエル氏)

リオ及び周辺の8州でブラジル全土のGDPの70%を生産しています。この図をご覧いただくとサンパウロ、サントス、リオ及びセペティバの位置関係がわかります。東京をやめにして横浜をハブ港にというのとは違います。リオとセペティバ港は同じ公社がやっているセットの港湾で、イタリアにラスペジア港という繁栄している港湾がありますが、こちらがいわば小売港で、ジョイヤタールというハブ港が卸しのような役割で、コンシプイタリーという同じ会社でやっているのがありますが、それと同じようにリオ港とセペティバ港も互いに競争するというよりは、セペティバが卸しで、リオが小売というような形で、ともに成長していく関係だと考えています。セペティバ港はこれから急激に発展していくだろうと考えられいるし、リオ港の方も今後も成長し続けると考えられ、リオ港のコンテナ取扱量をこれから10年で2倍にしようと考えています。去年ブラジル全土で扱われたコンテナの数は180万TEUです。大体大阪港と同じぐらいだと思います。それを年間500万から600万TEUにしていかなければいけないと考えています。そのように急激に取扱量を増やすためにはどうしたらいいか。やはリセペティバ港をハブにすることです。リオ港とセペティバ港がセットで繁栄することになると、サントス港を脅かす存在になると思います。

・了・

 

 

 

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