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これは、他の港湾についても同様である(1996年の統計では、たとえば大阪港では4210万トン、神戸港が7430万トン、函館港が2400万トン、小樽港が2170万トンとなっている)。他の貨物(たとえばコンテナやバラ荷など、輸送量が重量トンで表わされる貨物)と違った統計のとり方でフェリーの輸送量を記録しても、港湾統計全体を歪曲するだけである。容積トンで取扱い量を記録することに、何の益(仮に益があるとしても)があるのか定かでない。

しかしながら、日本はよく発達した広範な内航フェリーサービス網をもつという点では、やはり世界随一の国である。1995年の内航輸送全体の取扱いは、5億4900万トン。これは日本の貨物輸送量(トンベース)全体の9%に相当する(表5参照)。さらに重要なのはトンキロベースで見た場合のシェアで、内航輸送は全体の実に43%、2380億トンキロを占めている。陸送は、道路輸送が53%(2930億トンキロ)、鉄道輸送はわずか4%(250億トンキロ)である。内航のなかでも中・長距離内航フェリーで運ばれた貨物は、1994年の推定値で約109億トンキロ(容積トンでなく重量トンで)。これは、日本の内航輸送全体の約4.6%にあたる(*3)。

100キロメートル以上の輸送全体のうち、道路輸送が約320億トンキロであることからすると、日本の中・長距離トラック市場全体の約25%に相当する貨物がフェリーで運ばれているということになる。言い換えれば、日本の中・長距離トラックの4台に1台が海上輸送を使っているということである。

<表5>

英国の内航輸送量は、1992年の数字で約1億4000万トン、550億トンキロであった(表6参照)。トンキロベースでのシェアは28%。これに対し、道路輸送は64%と、依然圧倒的シェアをもっていた。鉄道は8%であった。ただ、内航フェリーサービスのない英国では、内航輸送される貨物のほぼすべてがバラ荷で、主に石油製品や骨材、石炭である。さらに、日本では国内貨物輸送のほぼ半分を内航輸送によっているのに対し、英国では四分の一に過ぎない。

く表6>

英国では、貨物の道路輸送が1979年以来40%以上も伸びた一方で、鉄道輸送と内航輸送は下降線をたどっている(*4)。また、英国貿易の方向性が他のヨーロッパ諸国に向けて大きく転回してきており、今や対ヨーロッパ大陸貿易は国際ユニットロード(トレーラーおよびコンテナ)輸送の四分の三以上を占めている。その結果、英国国内の道路輸送においてもヨーロッパ大陸との貨物輸送が大きな要素となってきており、トンベースで5%以上、トンキロベースでは10%以上に達している。他のヨーロッパ市場との貿易量拡大というこの根本的変化はフェリーにも反映され、英国・ヨーロッパ大陸間には現在、実に広範なフェリーサービスが展開されている。さらに、北海ルートフェリーの貨物キャパシティが1992年から1995年の間にほぼ2倍になったことでも、対大陸貿易の拡大ぶりがわかる。

 

 

 

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