3.7.2 故障検出及び排除(FDE)
故障検出で、異常と判断された場合、測位に使用した衛星群の中から異常衛星の推定を行い、当該衛星を排除して出来るだけ測位を継続出来るようにする。排除するのは1衛星までとする。
故障検出、排除を行うためには、視野内に使用可能な衛星が6個以上存在する必要がある。気圧高度計が接続されておれば、一定の条件の下で気圧高度計の情報も衛星と同一に扱う。
最初に異常衛星の排除が可能か否かの判断を行う。
測位に使用した衛星群から1衛星ずつ除いて計算した測位の誤差(HEL:Horizontal Exclusion Level)が、要求された精度の上限(HAL:Horizontal Alert Level)を満たさなければ排除は出来ない。
HELの値は、各種誤差の大きさとは関係無く、測位に使用した衛星の配置のみから求めることができる。
排除が可能と判断された場合、測位に使用した衛星から1衛星ずつ除いて、故障検出による検出統計量を求める。検出統計量は1衛星を除いた衛星の組合わせ毎に求める。
このうち最も小さい検出統計量を得たときの除いた衛星を異常衛星とし排除する。
この状態で、再度測位演算、故障検出を行い、異常とされなければ、正しく故障衛星が排除されたものと判断し、測位結果を正常なデータとして外部に出力する。