Type27のメッセージにより、ユーザの位置において必要な飛行モードがWAASによってサポートされていない旨の放送がなく、Type6のメッセージによって測位に使用する衛星全てがUDREIが“O”から“13”の範囲にあることが確認出来れば、WAASによる完全性が保証される。
高速補正データの受信後の経過時間による誤差の増大に対しても完全性が配慮されている。
高速補正データは主にSAによる誤差成分を補正するもので、補正値が古くなるに従い、擬似距離の誤差成分は増加する。誤差の増加の率(UDRE Degradation Factor Indicator)をType7のメッセージで放送している。遅れ時間は、受信機がメッセージを受信してからの遅れのみでなく、WAAS側での遅れも考慮する必要があり、これをType7中のSystem Latency(tl)で送信している。
Type7のメッセージの内容は、時間に対する誤差の増加の傾向を示すと共に、飛行モード別に補正値の有効時間も規定する。
図3.5にUDRE Degradation Factor Indicator毎の時間経過に対するUDREの増加分を非精密進入時に許容された有効時間の範囲内で示す。精密進入の場合は有効時間が非精密進入の場合の約2/3に制限されている。