7. 機上評価装置の改修設計
7.1 システム構成
機上評価装置は既存の小型機搭載用ハードウェアを組み合わせる形で構成する。機上評価装置のACARS通信部とデータ表示部の候補となるハードウェアを比較した結果(5.4節参照)から、ここでは以下の機器を利用すると想定して設計を行う。
なお、全ユニット一覧を表7-2に、またシステム構成を図7-1に示す。さらに各ユニット間で伝送されるデータの内容について表7-3に示す。
7.1.l ACARS通信部
ACARS通信部の候補であるUL-600/UNS-1C(UNIVERSAL AVIONICS SYSTEMS社)とCNS-12(MAGELLAN社)をそれぞれ利用する際の改修項目をまとめたものを表7-1に示す。
アプリケーションの開発自由度は1部制限されるが、ここでは改修規模・期間・費用を考慮してCNS-12をACARS通信部に利用すると定める。ACARS通信部はディスクリートの000I信号をデータ処理部から入手し自動的に出発(到着)時刻通報を作成・送信する機能、地上評価装置からアップリンクされた全てのACARSメッセージをデータ処理部に出力する機能、さらにデータ処理部からの気圧高度データ、GPS分配器からのGPS(位置)データを入手して自動的に位置通報メッセージを作成・送信する機能を担う。
7.1.2 データ表示部
小型機搭載用GPSマップディスプレイとして実績が有り、マップ表示能力・外部機器とのI/Fとも十分なDMS-80をデータ表示部として利用する。
DMS-80は地図画像発生器と表示制御器に処理が分かれているため、地図画像発生器側のみのソフト改修(内蔵フラッシュROMの書き換え)により本評価試験に対応可能である。現状のDMS-80で未使用であるビットプレーンと機上評価装置としては不要な表示項目のビットプレーンを使用して必要な表示処理を行う。また機上評価装置では地上評価装置から新しいデータを受け取った際などに喚起音を鳴らしパイロットに注意を促す機能が必要となるが、DMS-80ではICSインターフェースがオプションとなっている。現在、