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2.5.2 実験方法

表2.5.2-1に示すとおり、管制移管に関する機上MCDU(Multi Control Display Unit)の表示の機能確認実験は、成田空港の整備地区スポットにて、航空機の移動を伴わない状態での基本的な実験を実施した。

 

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対象メッセージは、AFNメッセージと管制移管に係わる一部のCPDLCメッセージである。

本実験では、AFNの移管に関するメッセージのやり取りを日本航空が現在使用している運航管理システムを活用したPCべ一スの地上試験端末と東京航空交通管制部に設置してあるODP端末間で模擬管制移管実験を行った。

 

AFNは、ARINC622に規定され、パイロットがATCセンターにログオンする場合に使用される。本評価研究対象メッセージのなかで、唯一キャラクター指向のメッセージである。CPDLCを実行する前に、航空機が自己の有するアプリケーションをATCセンターに宣言する機能である。地上AFN(管制機関)は、メッセージを確認後、機上AFNに承認、メッセージを送信し、一連の初期AFNプロシージャーは完了する。

更に管制移管が行われる場合には、上述の2メッセージの他に、AFNコンタクト・アドバイザリー・メッセージ(FN_CAD)、AFN応答メッセージ(FN_RESP)及びAFN完了メッセージ(FN_COMP)が送受信される。航空機は現在管制中のATC機関からAFNコンタクト・アドバイザリー・メッセージを受信するとAFN応答メッセージを管制中のATC機関に送信する。そして、当該航空機は次の管制機関にAFNコンタクト・メッセージを送信し、AFNACKメッセージを地上ATC機関から受信する。最後に、航空機が現在管制中のATC機関にAFN完了メッセージを送信することにより、管制移管に関するメッセージのやり取りは終了する。(図2.5.2-2参照)

 

 

 

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