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この訪問で多くの人に出会い、又お世話になった。自分が普段何気なく接しているものとは違う文化、違う言葉、違う考え方。このすべてがわかったわけではない、けれども逆に今自分が接している日本の文化が少しでも違って見えるようになったと思う。そう気づかせてくれたのはお世話になった人たちの暖かさであり、普段何気なくあるであろう「寛容の精神」というものであったように感じる。自分はまだ高校生だが、まだまだ学校の勉強でも「英語」には接していく。けれどただ勉強をしたで終わらず、それを使ってほかの文化に触れ、他国の人たちと交流をしていって初めて本当に「学んだ」といえるのではないか。そしてそういうものに気づき、そういう考え方を吸収して自分を高める。こういうことが少しでもできたのではないか、と考えられるような訪問であった。

最後に、

お世話になった先輩の方々、引率の飯田さん、影ながら見守って下さった方々、ここでは語れなかったアメリカで知り合ったみなさん、ホームステイ先でお世話になった家族の方、そして訪問中ずっと面倒を見て下さったジムさん。

どうもありがとうございました。

 

「私のアメリカ」

福岡航空少年団 伊丹麻衣子

 

今年、私は全国から集まった団員六名とエスコートの飯田さんと共にアメリカはメリーランド州に行かせていただきました。アリメカへ行くのは三度目ですが、憧れのアメリカ大陸そして二週間という長い研修でどんなことが待っているだとうと期待で胸をいっぱいにふくらませて大変楽しみにしていました。

十三時間の長いフライトで太平洋を渡りいよいよアメリカに到着。すぐにIACEに参加するためニューヨークからワシントンに飛びました。今回、初めて日本はIACEの集会に参加しましたが、カナダ、イギリスをはじめとする世界16カ国ものCADETたちと顔を会わせることができました。何よりこのように多くの国が参加する中で私も日本という国の一員であることにたいへん誇りを感じました。何人か他の国の人と話す機会があったとき、私たちがアメリカまで13時間もかかりました。と言うとみな驚きの表情をしていました。それほど遠くから来た私たちを受け入れ、あたたかくして下さいました。訪米中、私達は受け入れ先のメリーランド州でホームステイをしましたが、ホストファミリーのみなさんは私達を家族同様に見なしどこでも「Help yourself」何でも御自由にどうぞという言葉をかけてくれました。もし、日本だと私達はステイする人をお客さんだとどこか意識してしまいがちです。しかし、彼らを私達と長年いっしよに住んでいるかのように心広く感じることができ、ホームステイが初めての私でも緊張することなくすごせました。反対にリラックスしていたと言っても過言ではないほどです。とても人間の意識の差と文化を肌で感じることができた一つです。この他、私達がハーグストンやセントメリーで地元のCADETたちとピクニックをしたとき、私達日本人は自然に集まり話していました。私はあまり気にとめなかったのですが、日本人特有の集団で動く癖がはっきりと表れてしまっていたのです。その意見を聞いたときこのままの状態ではいけないと反省し、積極的に話しを自らするようにしました。日本人はよく内向的で消極的、アメリカ人は外向的で社交的だと言われています。その違いをその時強く感じました。アメリカでは人はみな積極的に動き多くの人と交わろうとするし、はっきりと自己主張をします。この精神を見ならうべく、私達も最終的には多くの人と話しをすることができました。この二週間で自分なりにですが少し成長したように思います。

アメリカ滞在中、空軍基地、パイロット訓練学校、BWI空港など見学に行ったり、フレデドリックではグライダーに乗ったり、オーシャンシィティでは大西洋の海で泳いだりとたくさん経験することができました。その中でも一番良かったのは、セスナ機で「自由の女神」のまわりを1周したことです。ボルチモアからウエストポイントのフライト中私はアメリカのシンボルとも呼べる彼女に出会うことができました。空から彼女を見下ろす形でしたが、私は4人乗りのセスナの中で絶好のイスに座っていたので、窓にかじりついて「自由の女神」を見ました。それはとても美しく、同時に言葉が言えないほど感動しました。アメリカを代表する「自由の女神」を見てあらためて「ここはアメリカだ。」と思いました。そして二番目は、海軍の駐屯地を見学に行った時、飛行中のトムキャットを見たことです。機体は鋭く、日光をあびて全体が輝くその美しさと、やはり戦闘機のために実際恐ろしく感じる要素を合い持つように感じはしましたが、一言でいい表すとするとかっこよいに限られると思いました。私達は屋外に展示していたトムキャットと写真をとることができました。それは今、私の机の上に大切にかざっています。三番目は、グライダーです。初めて乗るグライダーは、プロペラ機がある程度まで引っ張りその後さくを切りはなすという飛び方をしました。私は全く恐くなくて、キャプテンがジェットコースターにでも乗っているような飛び方をしてくれたのでとても楽しかったです。風だけを利用して、スマートな機体をもつグライダーにとても魅力を感じました。

このように私はアメリカで数多くの経験をし、また日本との文化の差にもたくさん感じることができたいへん充実した研修をさせていただきました。いろいろな発見、失敗などありはしましたが、私はとても楽しかったです。今回、渡米のチャンスを与えて下さった人々本当にありがとうございました。そして、この研修の為たくさんのお世話をし私達をサポートしていただいた日本のスタッフとCAPの方々みなさんに心から感謝しています。特に、メリーランド州でエスコート側のJAMESさんありがとうございました。私はメリーランド州が大好きになりました。

 

 

 

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