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又、ここでは他の国からの訪問団(イギリス、フランスの欧米諸国など16カ国参加しており、アジアからのIACE参加国は日本と香港のみだった。)とも一緒に泊まることになっており、僕などはノルウェーの訪問団の一人、スターナーと一緒の部屋だった。そしてこのホテル内で、レセプションパーティー(アメリカ訪問の開会式のこと。日本はこの式に参加するのは初めてのことだった。)を行い、ここから本当の意味での「アメリカ訪問」が始まった。

ここワシントンでの3日間は市内の見学に費やされた。移動手段は主に地下鉄を使い、それ以外は徒歩での移動だった。いったところはスミソニアン航空宇宙博物館(飛行機の始まりから宇宙開発までの歴史が並べられていた)リンカーン記念館(ここには巨大なリンカーンの像があった。ちょっと前にホールズのCMにでていたと思う)ホワイトハウス(外観のみ)、ペンタゴン(内部の観光コースを見て回った)国会議事堂(こちらも館内の観光コースを回ってた)アーリントン墓地(ここにはJ・F.ケネディの墓地がある)などと、世界的にも有名なところを何カ所も案内してもらった。又、三日目の夜には海軍のイブニングパレードを見ることになった。これは14年に一度のことらしく本当に幸運なことだった。楽器隊の演奏、何百人もの兵隊の行進と滅多に見られないこともあるのか、圧倒されてしまった。

そしてアメリカにきてから四日目、この日から僕らはメリーランド州のボルティモアヘと移動した。このメリーランド州というのはこれといって有名なものはないが、ワシントンに隣接したところでもっとも首都に近い州であるといえる。

ボルティモアというのはこのメリーランドの中心都市である。この日から五日間、僕らはJames H.steinmeierさん(もっとも、僕らはジムさんと呼ばせていただいていた。)の家にホームステイさせていただいた。このジムさんは元空軍の方であり、現在はCAPのメンバーとして、僕らを出迎えてくれた。ジムさんは僕ら一人一人を気にかけて下さって、わかりやすく、又わからなければわかるよう丁寧に、英語を教えるかのように話しかけてくれた。

ボルティモアに来てからは色々なところへ連れていってもらった。ハーバーの水族館や鉄道博物館といった身近なところから、軍用機の整備工場に飛行機のテストパイロットの養成所までふつうでは行けないようなところまで連れていってもらった。連れていってもらったところといえば特に印象に残っているのはグライダーとセスナ機に乗ったことだろうか。グライダーはメリーランドに来て三日目にフェデラリックシティーエアポートというところから、セスナは三日目にマーティンステイトエアポートというところで搭乗した。グライダーは二人乗りで、操縦してくれる方がいたけれども、セスナは機体を引っ張り上昇してから十分な高度で接続をはなし旋回しながら降下していくのには驚きもし怖くもあったが、初めての体験のせいか心躍り段々と迫る地上に感動したことも否めなかった。

セスナの方も僕にとっては初めてで、片道約二時間の空の旅を楽しんだ。

 

 

 

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