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B 走行後のメンテナンス

 

排気系統の水抜き、および冷却系統の洗浄

 

1 走行後のメンテナンスも大切なこと。まず排気系統の水抜きだ。ジェットスキーを水から揚げ、取り扱い説明書にもとづきエンジンを秒間回転させ、余分な水を出す。出てこなくなるまで繰り返し行う。

この時に注意することは、水からジェットスキー事を揚げた状態で、エンジンを続けて5秒間以上運転させないこと。オーバーヒートして、エンジンや排気系統を損傷することがある。

 

2 次は冷却系統に砂や塩分が堆積するのを防ぐため、使用した後は(特に海で乗った時)必ず真水洗浄を行うように指導してほしい。

 

3 冷却系統の洗浄は、シリンダーヘッド横にあるゴムキャップをはずし、そこに水道のホースを接続しエンジンを始動した後ですぐに水道の蛇口を開けて水を出す。そのままアイドリングを数分間続け、終ったら水を止める。取扱い説明書にもとづきエンジンを数回もふかして、排気系統から水をしっかりと追い出す。この時に注意することは、水を流す前に必ずエンジンをかけておくこと。先に水を流すとエグゾーストパイプを通ってエンジン内に水が逆流し、内部を損傷する場合があるので注意したい。

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エンジンルームの清掃

 

1 エンジンルームの中に水が溜まったまま、次回まで放置することは、トラブルの原因になるのでしっかりと清掃を行うよう指導したい。

まずエンジンフードを取り外し、エンジンルーム内に水が溜っていないかを確認する。もし溜っていたら、ポンプを使うか左に傾けて排水する。それからエンジンルーム内を拭いて乾かし、エンジンフードを取り付ける。この時に、ゴムの弾性を持続させるために、ゴムバントは緩めたままにし、エンジンルーム内換気のため、フードにすき間を開けておく。

 

2 この他にも、気のついた不調箇所があれは、次の乗艇までに整備するように指導してほしい。また指導者はチェックリストを作成しそれにもとづいて最後に全てのチェックをするようにした方が良い。

安全な走行と艇を長持ちさせるには、このメンテナンスが重要だとしっかり理解させる。

 

ジェットスキーの保管

 

1 ジェットスキーを保管する場合、まず大切なのは安全面への配慮である。特に来シーズンまで長期保管する場合には注意してほしい。ますガソリンを抜き風通しの良い場所を選ぶ。人や車の通行に邪魔にならない場所、そして倒れたりしない安定の良い状態で保管する。また直射日光を避けるため、カバーなどをかけておくことも大切だ。

また指導員がまとめて保管を行うような場合は火災や盗難などの対策を十分行うことを忘れてはいけない。

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資料 カワサキジェットスキー株式会社

(The SAFETY RIDINGよリ)

 

 

 

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