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(1) 観天望気

 

自然を相手とする生活では昔から「観天望気」を重要視しています。

観天望気とは「風や雲から天気を予測すること。天文から天気を予測するのが観天、空模様や色合いから天気を知るのが望気」と辞書にあります。

自然の中に身体を曝して天気の移り変わりを知ること、つまり、大自然との対話の中から天気を予測するのが観天望気なのです。だから、風雨に身体を曝さない観天望気はあり得ないと言えます。

最近、天気予察に関する情報は非常に多く、その使われかたもさまざまです。しかし、情報は万能ではなく、大自然はそれほど甘くはありません。時々刻々の気象変化は、広く集めた情報と観天望気による現場の情報とから、より正確に把握できるのです。

できるだけ外に出て、もっと自然に身体を曝し、空を眺めてください。

 

(2) 天気に関することわざと言い伝え

 

天気に関することわざは、日本各地のあらゆる所にあって多くの人々に語り継がれていますが、それぞれに、その地方の特徴をうまく捉えたものもありますが、なかには首をかしげたくなるようなものもあります。

現在のような科学的な気象情報の無かった時代には、観天望気が重要な役割を果たしていたと思われますが、観天望気はその場所特有の局地的なものであり、ある現象があらゆる場所で

 

 

 

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