日本財団 図書館


008-1.gif

時間をかけると,船位は信用出来ません。方位を採るときは針路に近い方位の変わりの遅い物標を先に,方位の変わりの早い真横付近の物標は一番後に測ります。あまり遠方の物標(例えば富士山)を測るのは避けましょう。

4) 3本の方位線は本来一点で交わるのが理想ですが,物標の読取り誤差等のため一点で交わるのは珍しく,3本の方位線が集まる所には小さな三角形が出来るのが普通です。この三角形は誤差三角形(コックハット)と言われていて,其の中心を船位としますが,あまりコックハットが大きい時は3物標の中どれかが方位の読み間違えですから,測定を始めからやり直します。

5) 船位を求める時には使用する海図は最新のもの,大尺度の海図を使用しましょう。大尺度とは縮尺度の分母の小さいもののことです。

6) 船位を緯度,経度で示す場合は5頁に書いて置きました船位の近くの緯度線(横線)にA定規の辺ACを合わせ添え定規を当てて船位の所まで平行移動し左右の緯度尺を辺ACが切った所を読みます。経度を求めるのも同じやり方ですが辺ACは船位の近くの縦の経度線に合わせて船位まで平行移動し上下の経度尺で経度を読みます。辺ACが緯度,経度尺まで届かぬときは3頁?の要領で延ばしてください。

 

5. 出発地から到着地までの針路,航程(距離)を求める

?両地点を結んで線を引き,これにA定規の辺ACを合わせます。

?合わせた辺ACを平行移動してコンパス図の円の中心まで,持ってきます。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION