左図は相模湾の海図の一部です。船の位置を求めるには海岸図か港泊図を使用します。海図の方向は普通の地図と同じで上が北,下が南,右が東,左が西です。縦の左右に刻んであるのが緯度尺で航程(距離)や速力を測ります。上下には経度が示してあります。けりの良い度数の所には横に緯度線,縦に経度線が引いて有ります。丸い地球を紙(平面)に展開したのが地図ですから,緯度に関係なく面積も方向も距離も正しく現わした地図などと言うものは有りません。海図は漸長図と言ってメルカトル図法で書かれた地図ですが出来るだけ緯度に関係無く方位や距離を正しく表面した地図です。しかし,極端に緯度が離れますと緯度尺は北に行く程長く成ります。海図には縮尺度が必ず書いてあります。港泊図は縮尺度1/5万以上,海岸図は1/5万〜1/30万のものを使用します。尚海上保安庁の監修したプレジャーボート用の参考図も測位に利用出来ます。海図は水路協会で販売しています。
?船位の決め方
1) 船位は普通3本の方位線を採って決めます。方位線を海図上に書く手順は3.の「三角定規の使い方」で説明した通りです。
2) 物標が2ツしか選べなかった時は方位線は2本ですが,其の交角は90度位になる様な物標を選んで下さい。方位線の交点を船位とします。
3) 各々60度位開いた顕著な目標を3ツ選んで置いてから針路が保てる程度に減速します。ハンドコンパス等で,素早く3物標の方位を測ります。あまり