(3) MPA
ア. 組織と役割
MPAはMPA法(1996)によって設立された法律上のBoardで、1996年2月2日から業務を行っている。MPAは従前のMarine Department,National Marine BoardとPSAの法規部門の三組織が改変されたものであり、MPAの役割は下記の三項目である。
?@ シンガポール全体の海運に関する対外的な代表部としての機能
?A 船社、港湾・造船業界とともに働く港のデベロッパー
?B 航行安全、環境を所管する官庁的機能
MPAの組織は下記の6つの事業部門より構成される。
?@ 政策部:国際海運センターにするための政策、戦略的計画の立案
?A 港湾部:浚渫、航行安全、環境汚染、流出油の回収、港内清掃
?B 技術部:政策部と協調して港のマスタープランを作り、港湾活動に関する技術開発を行う。
?C 船舶部:シンガポール商船隊の設立、船舶登録、検査
?D 総務部:事務管理、企業戦略
?E 情報技術部:情報化の推進
イ. MPAの財務
MPAは財政的に政府から独立している。1996年のMPAの収入は約127百万ドルでそのうち入港料とマリンサービスが114百万ドルをしめている。当期の純余剰金は53百万卜ドルと財政的にも極めて良好な収支状況にある。もともと官公庁的色彩の強い業務でありながら、このような利益を確保しつつ運営されていること自体注目に値する事項である。
(4) PSA
ア. 組織と役割
PSAはシンガポール港の建設・運営・維持管理、荷役サービス、タグ、パイ