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3.4.6 次の提案は、その検討が継続又は持ち越しとなった。

 

(1)全ての輸送モードに適用する危険物の隔離に関する米国提案(97/89)については、各輸送モードにおける現行隔離規定との整合性等が問題とされ、結論を得ることができず次回引き続き検討することとなった。

(2)リチウム電池の関連規定の改正(米国:97/83)、硫酸銅及びその溶液の危険物リストへの追加(ドイツ:97/90)、少量危険物のシュリンク包装等の要件改正(FEA/CEPE:97/93)及び次回会合文書(98/1〜98/5)は持ち越しとなった。

 

4. 放射性物質関連規定のモデル規則への採入れ

 

4.1 IAEA放射性物質安全輸送規則(ST…1)の国連勧告への採入れ案(米国:97/66)は、IAEA提案(97/33)に対する前回会合における各国意見及びその後に直接米国に送付された意見を基に作成されたものである。本提案に対し今回会合では編集上の問題も含めて具体的検討が行われたが最終案を得るにいたらず、今回会合で提起された意見を考慮してIAEAが改正案を次回提案することとなった。

 

5. 化学品の分類及び標札に関するシステムの国際統一

 

5.1 一般

 

5.1.1 ILO代表は1997年11月にオッタワ(カナダ)で開催されたI0MC第11回協力グループ会合の概要報告を行った。この会合では、英国及び米国が将来におけるGHSの履行及び最新化機構についての英国及び米国提案が討議された。この機構として二つの選択肢がある。一つは国連危険物専門家委員会(UNDETDG)に現行の小委員会と輸送問題以外事項を処理する小委員会の二つを設ける。二つ目は、国連勧告関連事項を取り扱う作業部会(Working Group)とGHSの事項を取り扱う Working Croupを平行して設立する(この場合もUNDETDGが支援する。)。この問題については、事務局の人的、経済的問題、各国における取り扱い等種々の問題が提起された。本小委員会の議長は、小委員会としてこの二つの選択肢のいずれにすべきかの結論を現時点で出すのは問題があるとの見解を示した。

 

5.2 爆発、引火等の危険性

 

5.2.1 爆発、引火等の危険性に関しては作業部会(Working Group)において検討され、以下の概要はWorking Groupの検討結果を小委員会が承認したものである。

 

5.2.2 エアゾールの引火性の判定基準については、前回からの持ち越し提案を含め多数の提案について検討が行われた。GHSに含めるべきエアゾールの引火性の判定基準は、内蔵する物質の本来の危険性よりもエアゾール全体としての危険性を考えるべきであり、輸送や貯蔵におけるものと使用におけるものとでは大きく異

 

 

 

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