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3.3 小型容器及びIBCsに関するその他の事項(第6.1-6.5章)

 

3.3.1 伝染性病原体等の容器試験要件の明確化に関する米国提案(97/84)は採択されたが、容器コードへの試験温度(-18℃以外の温度)の導入(N.Z.:97/78)、大型容器のライナー要件(フランス97/85)及び容器設計寸法の変更に関する原則(カナダ:97/82)は不採択又は取り下げとなった。

 

3.4 その他の改正案(クラス7関連事項を除く。)

 

3.4.1 有機過酸化物リストへの新物質の追加に関するわが国提案(97/53)については、CEFICからの要請により次回会合に持ち越すことを申し出て承認された。

 

3.4.2 吸入毒性(TIH)物質関連規定の勧告への採入れに関しては13SCMでその趣旨が同意されており、今回米国が具体的内容を提案した(97/81)と本提案の検討にはかなりの時間が費やされ、その結果の概要は次のとおりである。

 

(1)TIH物質の定義の新設、容器要件に係る毒性の程度によるグルーピング及び新標札の追加は、いずれも同意されなかった。

(2)N.0.S.エントリーの新設(5エントリーに限る。)、TIH物質に関するS.P.の新設及び輸送書類への明示については同意された。

 

3.4.3 危険物分類判定のために規定された全ての試験を実施する前に、少量の試料による試験等のスクリーニング試験の勧告への採入れについての具体的提案 (CEFIC:97/63)は、その一部を修正して採択され、“Screening Procedure”として試験マニュアルのAPPENDIX 6とされることとになった。この試験の対象となるクラスは、1.3、4.1、5.1、及び5.2とする。

 

3.4.4 鈍感化ニトログリセリン混合物(液体)の分類に関するベルギー提案(97/47)は一部修正の上採択され、鈍感化爆発性液体物質で引火性液体の基準に該当するものはClass 3とされることとなり、関連する規定の改正が行われる。これに関連して、鈍感化爆発性物質やSRS物質は新区分4.4とするN.Z.提案(97/72)は、1カ国からの支持が得られたものの殆どの国がこれに反対し採択されなかった。

 

3.4.5 最近の航空輸送における金属ドラムの漏洩事故の多発に鑑み容器包装の損傷防止に関する注意喚起規定の新設に関する英国提案(97/61)の検討において、現行容器性能試験には通常輸送条件(振動条件等)が含まれていないので、これを見直すべきであるとする意見が一部代表から出された。しかし、多数の意見は、現行試験要件を見直すのに十分なデータが得られていないのでまずこれら事故原因の調査等を行った上で検討すべきであるとし、本提案は一部修正の上採択された。

 

 

 

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