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? 今後とも家庭における子育てが基本であるが、家庭における子育てを支えるため、国、地方公共団体、地域、企業、学校、社会教育施設、児童福祉施設、医療機関などあらゆる社会の構成メンバーが協力していくシステムを構築すること。

? 子育て支援のための施策については、子どもの利益が最大限尊重されるよう配慮すること。

4. 子育て支援のための施策の基本的方向

子育てにかかる状況を勘案すると子育て支援のための施策の基本的方向は次のとおりとする。

(1) 子育てと仕事の両立支援の推進

育児休業制度の充実や労働時間の短縮の推進をはじめ労働者が子育てをしながら安心して働くことができる雇用環境を整備する。さらに、低年齢児保育の拡充など保育サービスの整備を図るとともに保育所制度の改善・見直しを含めた保育システムの多様化・弾力化を進める。

(2) 家庭における子育て支援

子育ては家庭の持つ重要な機能であることに鑑み、その機能が損なわれないよう、夫婦で家事・育児を分担するような男女共同参画社会をつくりあげていくための環境づくりなど含め、家庭生活における子育て支援策を強化する。

また、核家族化の進行に伴い、育児の孤立感や不安感を招くことにならないよう、安心して出産できる母子保健医療体制を整備するとともに、児童委員等のボランティアの協力のもとに地域子育てネットワークづくりを推進する。

(3) 子育てのための住宅及び生活環境の整備

ゆとりをもって子どもを生み育てることができるよう、良質な住宅の供給及び住替えの促進等により、ライフサイクルに応じた住宅の確保が容易にできるようにするとともに、家族のだんらんのあるゆとりある住生活を実現する。

子どもの健全な成長を支えるため、遊び、自然とのふれあい、家族の交流等の場、児童厚生施設、スポーツ施設、社会教育施設、文化施設等を整備するとともに、子どもにとって安全な生活環境を整備する。

(4) ゆとりある教育の実現と健全育成の推進

子育て家庭の子育てに伴う心理的な負担を軽減するため、ゆとりある教育を実現する。また、青少年団体の諸活動、文化・スポーツ活動等の推進による多様な生活・文化体験の機会の提供、子ども同士や高齢者との地域社会におけるふれあい、ボランティア体験などを通じて子どもが豊かな人間性を育めるような家庭や社会の環

 

 

 

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