一方社保老人だけは,H.4年に下がった後年々増加し平均件当点は101%である。
5. 老人医療費,件数,件当点の推移(図4)
H.4年に医療費,件数が急上昇した後は,共に横這い〜微増にとどまっている。医療費はH.4〜8年の平均でH.3年度の128%,件数は133%で推移。件当点はH.6〜7年にH.3年度を上回ったが,平均では96%にとどまっている。
6. 医療費に占める老人医療費の割合(表2)
H.4年に64%台に下がったものの,その後は年2%強で上昇し,H.8年には72%を越えるに到っている。特に国保の割合が漸減しているのに対し,社保老人は平均年3%の割合で上昇している。
7. 保険別に老人医療の占める割合(図5)
医療費,件数でみると,社保では件数,医療費ともに老人の占める割合がH.4年から伸び続けている(件数で平均年3%弱,医療費で年4%強)。国保の件数をみると,H.3年の59%が最高で,その後は57%〜41%の間で変動している(H.4〜8年の平均50%)。また国保老人医療費は,H.4〜6年には73%台であったが,H.7〜8年に80%前後に上昇している。
B. 当診療所国保と町国保の比較
1. 件当点の比較(図6)
町国保はH.4年から年平均8%弱の割合で常に上昇しているが,当診療所はH.6〜7年に伸びたものの,H.8年には減少して町国保と初めて逆転している。
老人医療を除くと,当診療所の件当点は常に町国保より低く,5年間の平均をみても町の1232点に対し1123点と91%で推移している。しかも当診療所の老人外件当点は,この間対前年比0.6%増とほとんど横這いで推移しているのに,町国保(老人外)はこの間平均6.5%で毎年増加している。
老人医療をみると,町国保はH.7まで毎年上昇しており,H.8年に下がりはしたが,平均年4%の伸び率である。当診療所では,H.6年に上昇したものの,その後減少に転じH.8年には町国保と初めて逆転している。
2. 医療費,件数,件当点の伸び率(表3)
町国保は,全件数の伸びが1.3%と横這いな他は全て高い伸び率を示している。特に老人医療費の伸びは高く,件数の伸びも全体の1.3%に対し,老人は7.6%と高くなっている。件当点は,全体で6.7%の伸びに対し,老人は4%の伸びとなっている。