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の水鳥か遊んでいますし、バンとかユリカモメとかハクセキレイとかマガモとかがいるんですね。で、まわりには葦原がずっ一とあって、井草とかもたくさんはえています。それてこれは決して遠いところの話ではないんです。足立区から八潮市に入るちょうど境目のところなんですね。ここの所は今は綾瀬川の水の出入りはないんですけど、すぐ向こうの所にずっとコンクリートが見えてますけどそれが綾瀬川のコンクリート護岸の部分です。ですからその綾瀬川のコンクリートのところをちょっと切り込むとかして綾瀬川の水をいったん入れこんであげて、また出すということをすると植物や微生物による浄化作用が見込めるんですね。こういった形の物を湾土っていってさっきから何回も出てきてますけど湾土といっています。こういう所にはお魚が巣を作って子育てをする場所とかつくれますからたくさん魚が増えます。そうすると鳥も増えます。水もどんどんきれいになってくわけです。次お願いします。

この敷地はおたての跡という所で昔萱場のご用地だったそうです。江戸時代に明暦の大火というのがあってそれからはかやぶき屋根をつかわなくなったので払い下げられてそれを民間の人が持ってるわけです。それでもまだ4割弱を建設省が持っています。でも調整地なので民間の方が何か建てるという事はむずかしいのかなと思っています。

次お願いします。これは反対側から見たところです。今このように低水護岸といいましてコンクリートでしきられてしまってますから向こう側の湿地帯には綾瀬川の水は入ってないんですね。こちら側はどういう場所かというと先程から3川合流地点で一番汚い場所でいくつものグループから出ていたあたりなんです。わしじゅく公園とか花畑、大鳥神社を後にひかえています。

次お願いします。これが3川合流地点というところで、伝右川排水機場のところですね。向こうの細く続いている水路の左側、左岸川におたての跡というのがあります。私達はこの場所について昨年の11月15日に魚類の君塚よしてる先生と足立区の環境調査課調査係、東京都の水産試験場の江川さんと一緒に調査にまいりました。その結果、本流川と池になってる部分とは水質はほとんど変わらなかったんですね。ともにCODが30の場所でした。それから調査では毎年綾瀬川浄化対策協議会というとこが出している資料によりますと本流側はへいせい生物とか確認された魚とかがなしなしという地域なんです。ですけれどもこの池の中では大きい他の方は足場が悪くて結構深いので投網がかからなかったんですけど小さい池の方ではちょっとすくったところ、どじょう6、ザリガニ16、カダヤシ82、ヤゴ20、大きなヤゴいました。そういうものが取れました。また、鳥はイドリガモ、オナガガモが20、カイツブリ2、ハクセキレイ1、トキハジロ50、ウミネコが2という結果になっています。

ですからコンクリートで囲むんじゃなくおなじ水質でも植物や土に囲まれているとそれだけ生物等が豊かになるということがはっきりしました。そのことをどういうふうにしたら、この場所が生かされるんだろうかということでいろいろ夢を描いてみました。まず、簡単な方法は綾瀬川の本流の水をポンプアップして今の湿地帯へ入れてやって魚がいくようにして又出してやる出口を作ることですね。それから次の方法としてはさきほどあった低水護岸のコンクリートのところ少し切り込みを入れてやって綾瀬川の水がいったん入るようにしてやって出してやるそういった方法があるかと思います。

 

 

 

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