日本財団 図書館


沼田委員:私は仙台市内の北部に住んでいますが、中心部の青葉区役所で相談を受けたり、 春と秋の2回の相談週間を始めとし、自宅でも受け付けたりしています。

全国行政相談委員連合協議会(以下、「全相協」という。)で垂れ幕と腕章を作成していただき、11月3日に青葉区で区民祭りがありますが、そのような時会場にこの垂れ幕を下げたり、チラシを配ったりして相談を受けております。

自宅では電話でも受け付けております。他には地域内の座談会や趣味の会の機会を利用し、相談を受け付けております。

 

サラム氏:沼田さんは苦情を受け付けた後、どのように処理をなさっていますか。

 

沼田委員:自分でできることは市役所や県庁の担当官に連絡したり、どこに相談すべきか わからないという人には関係機関の電話番号を教えてあげたり、本当に難しい問題は東北管区局にお願いし、調査して直接本人に電話回答してもらうような方法で処理をしております。

 

エルウッド氏:一言コメントさせてください。今回、仙台にご招待いただき、また竹澤さんの方から歓迎のあいさつをいただきまして大変嬉しく思っております。杜の都仙台に来ることができましたことには非常に感激しておりますし、杜の都と呼ばれる由縁のけやき並木にも大変感激いたしております。

今回、皆様の行政相談活動の一端をご紹介していただけますことには非常に感謝しておりますし、楽しみにしております。皆様方の活動は非常に大切ですし、多くの方々にご理解いただけるものと思っております。皆様のこの行政相談委員というシステムは、人口が多い日本社会に合っているものと思っております。そして、一般住民から苦情を受け付け、救済する機関だと思っております。

皆様の行政相談委員のシステムを私共の国のオンブズマン制度に当てはめてお話いたします。行政相談委員の活動は、私共が事務所職員を地域に派遣しまして、派遣先でクリニックと呼ばれる巡回相談所を開くということと同じ意義を持つと思います。さらに、私共の国には、治安判事と呼ばれる方々がおり、その方々を皆さんのようにボランティアですが、オンブズマンの一員として活用していければと思っています。この治安判事と呼ばれる方々は、現役を退かれた方々で人々からも敬愛されている人たちです。そこで、皆様方のように学識経験もあり、また、さまざまなお仕事に携わられた方々が行政相談委員として委嘱されているように、私共も治安判事を使ってはどうかと思っているわけです。この治安判事の役割ですけれども、国民の皆さんから苦情を吸い上げまして、それをレポートにしてオンブズマンの方に報告するというようなことにしたいと考えています。これは皆様と同じ様な機能を持っているかと思っております。

 

竹澤委員:治安判事と呼ばれる人たちは何人くらいいらっしゃるんですか。

 

エルウッド氏:約500人です。ニュージーランドは人口が約350万人程ですが、その

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION