[参考資料]
岩出山町における相談活動の実際
佐藤仁―(岩出山町長)
私は、平成2年4月就任以来「お茶の間の声・集会所の声・職場の声」を大切に「きめ細かな、親しみのある行政」を基調に、町民総参加、総実践の“人づくり・夢づくり・町づくり”に取り組んでいます。
変化の早い現代社会環境の中で、産業構造や人口構成の変化により、地域変化は著しいものがあり、行政に対する要望は日増しに多様化し、複雑化してきています。
このため、行政苦情への対策的視点ではなく、各種審議会委員の公募制や住民主導の「伊達な郷まちづくり推進機構」等の設置により、積極的に多様な住民の声に広聴の姿勢を置き、行政参加、経営参加による行政理解・信頼を確立するため、住民・企業・行政が一体となり、地域づくり、町づくりに参加するシステムづくりに努力しています。
第1に「地域づくり懇話会」から「地区館(まちづくりセンター)」開設へ
広域で多様な職域・就労機会の増大等により、産業形態の変化が及ぼす地域住民意識の希薄化により、新たな受け皿づくりの育成を目指す必要があります。
そのため、平成3年にこれまでの年功序列的コミュニティ役員形成から、自主的、自立的住民主体の地域づくり集団の育成を目指し、5小学校学区ごとに「地域づくり懇話会」を設置しました。
自主的な活動の中に、地域の評価や行動計画を立案し、地域の生産力・教育力の回復に努力願っています。こうした動きは、行政不満や不信を協働参加により解消するものであり、行政の参加をも誘発するものとして、住民が主で、行政が従の関係で協調し、自らの活動評価をも行えるものとなり、大変有意義であります。
このような活動をより安定的に支援するとともに、学区内事業所、企業の参加を得て、住民・企業、行政のパートナーシップによる地域づくり、人づくりの拠点として、平成8年から各学区に「地区館(地域づくりセンター)」を開設し、住民の身近な“心のよりどころ”として行政相談に活用され、学区住民の行政総合支援機能として、公民館機能、保健福祉機能、担い手づくりの産業教育機能等を中心に利活用されて、その機能を発揮しています。