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1. 名前: Minoru Kohmura 甲村 実

 

2. 国: Japan 日本

 

3. プログラム名: ES碁

 

4. プログラムの特徴:

基本構想

ES碁のプログラムは、囲碁のエキスパートシステムとなる事を目標にしています。

囲碁の初心者が、まず、定石や手筋を覚えて、形で打つ段階を想定しています。

囲碁の場合は、小さい区画の形勢判断と盤面全ての形勢判断は、一致しない事がありますが、現状では、盤面全ての形勢判断が難しいので、味方の勢力が盤面の半分程で、安定する事を重視した構成になっています。知識として、布石ファイルと定石ファイルと手筋ファイルを持っています。布石ファイルは、手の枝分かれ記述可能な構成となっています。定石ファイルは、盤面半分程の区画の基本形とそれに対応する手の枝分かれの変化の構成になっています。手筋ファイルは、小さな区画の基本形とそれに対応する手の変化の構成になっています。

手筋には、1間とびやケイマ等の単純な形も含みます。

詳細説明

先手番の場合は、対局開始時点で、どの布石を採用するかを乱数で、決めます。

また、後手番の場合には、先手の初手を着手後に、どの布石を採用するか乱数で、決めます。序盤は、布石用データに合致している間は、データに従います。布石データを活用できる場合だけをプログラムでは、布石の時期として扱います。現状では、早い時機に布石データから離れる可能性が大です。将来は、更にデータを充実させたいと思っています。布石が終了した時点で、盤面の勢力範囲を認定して味方と相手の区画を決めます。これが、その後の攻める部分と守る部分を考える基本となります。布石データから離れた場合は、定石データと手筋データを中心にします。隅や辺は、定石の形になっているかどうかを調査します。もし、定石の範囲内の場合は、4隅と4辺の定石進行状況を管理します。定石の次の手は、常に読みの候補の手の上位として扱います。定石ファイルには、その手順が終了した時点で、地を重視するか勢力を重視するかを記録しています。その結果と、現在の盤面の勢力範囲を比較して、目的に合致しているかどうかで、採用不採用を決めます。既に、盤面で定石が進行している場合には、現状では、基本方針と不調和になっても、進行します。定石の途中の変化で、出来る限り基本方針と合うように手を選択するのが、精一杯の対応です。また、手筋の形を盤面全ての検索を行い、形に合致する場合には、その手を読みの候補の上位に配置します。

 

 

 

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