11.2.2 料金水準
現在のBTSの1人km当リバス料金は、1.75ルピーと算出されている(1997年10月価格)。ELRTSの需要予測は、ELRTSの料金が、BTSのバス料金の2.2倍である場合を想定して算出されている。料金水準と需要は、密接に関連しているため料金体系を変化させると需要も変化することが想定される。このため財務分析では、ELRTSの料金水準を1種類に固定して分析した。
11.3 費用分析
11.3.1 プロジェクト・コスト
プロジェクト・コストは、本レポート第9章でJARTSが推定したものを採用した。プロジェクト・コストには、用地費および建設資材の輸入関税は含まれていない。また、プロジェクトの継続期間中の施設、器材の更新費用および再投資費用も一切考慮していない。
プロジェクト・コストは、1997年10月かかくで、782,378千米ドル、27,383百万ルビーと推計されている。
11.3.2 運行・維持費用
運行・維持費用については現在のところ考慮すべが得られないデータもない。そこで運行・維持費用については、料金収入に対して一定の比率で推移するものと仮定し、表11.3-1の日本の大都市圏の私鉄の例から推定することとした。
ただし、日本の場合は、人件費がバンガロールに比べてはるかに高いため、運行・維持費用に占める人件費の割合は、約60%と大きなものになる。したがって、このことを考慮して料金収入に占める運行・維持費用の割合を日本お場合より低く50%ないし60%と推定する。本件が軽量鉄道であることを考慮し、ここでは料金収入に占める運行・維持費用の割合を50%と低く設定した。