9.3.4.3 信号装置
最小運転時隔120秒の列車運行の安全を確保する為に、CTCシステムを採用して、指令所から全線の列車を制御するものとする。運転手は車上信号に従って列車を運転するが、信号の誤認等で制限速度を超えた場合には、ATP装置が作動して列車を停止させ安全を確保するシステムとする。
CTCシステムが故障した場合においても、地上信号機とATP装置により列車運行の保安は確保されるようにする。指令所のCTC中央装置と各駅のCTC駅装置間の情報伝送路のコストは通信装置に含まれている。
列車は、指令所の運転指令員あるいは連動駅の運転取扱員からの指令により、必要に応じて逆線運行ができるものとする。この場合、ATP装置は通常の順方向運行と同様に列車防護ができるシステムとする。
列車検知は軌道回路により行い、列車と地上との情報交換は地上子を使用するものと思われる。運行管理装置とATP地上装置のコストは信号システムに含んでいる。
指令所の中央処理装置は将来のシステム拡張が可能な設計とする。システム拡張時のコストは、拡張システムのメーカがPhase1と同メーカの場合は、中央処理装置に関しては僅かの追加投資で済み、又、その他の機器については、Phase1の評価コストを参照することができる。その他のメーカの場合には、今回の評価価格を拡張システムに適用することはできないし、新旧システム間のインターフェースにコストがかかり、又、改修工事期間が長くなるであろう。