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可能な限り重視して,我国の多くの鉄道新線建設事例の中から,適切な単価を選択する。

しかし最適選択単価例でもってしてもやむを得ず,施工時期やその他の内外条件が異なっておれば,最適選択単価例を適切に修正する。

「Cost jt」は表9.3.2-3及び表9.3.2-4に示した。

(e)次に「Cost jt」を基に,インド・バンガロール市での建設条件を前提として「Cost bt」を評価する。

(f)この評価を行うに当っては,インド・バンガロール市の建設条件を基礎に比較評価するため,上記?@労務費?A機械費?B材料費の全コストに占める割合(Rbl,Rbk,Rbm)は同一であると前提する。

(g)次に日本における主要な労務費 機械費 材料費のユニット・コスト(UCjl,UCjk,UCjm)を求めて,ユニットコスト転換率Rutを求める。

ユニットコスト転換率Rutは下記により求められる。

Rut1=UCbl。澡CjI

Rutk=UCbk。澡Cjk

Rutm=UCbm。澡Cjm

なおここでRutlについては表9.2.1-1に示した労務費単価単純平均の比率とする。又Rutkについては表9.2.1-7に示してあるように一部様板類の比較はあるが,ここではそれに依らず表9.2.2-1に示しているように大型建設機械等については殆ど輸入品であることに鑑み,輸入品使用の前提としてそのインドにおけるCIF価格を日本の国内価格の1.2倍としてRutk=1.2とする。

Rutmについては表9.3.2-1及び表9.3.2-2に示す各工程毎に,複合材料単価を算出して比較する。

例えばPC構造ではコンクリート1市当り鉄筋や鋼より線が計300kg含まれること又RCコンクリートでは1m2当り鉄筋が80kg含まれるとの前提に立ち比較する。

(h)次に日本の施工事例単価を基礎としたインド・バンガロール市での施工単価(「Cost bit」)を具出する。

これはUCl,UCk,uCmについて,日本とインド・バンガロール市との比較(Rutl,Rutk,Rutm)により求められる。

この「Cost bit」が評価価格となる。

なおこの際,インド国での労働力生産性に鑑み,労働力投入修正率を乗ずる。

労働力投入修正率は現地調査により4とする。

従って

Cost bit=Cost jt×Rbl×4×Rutl+Cost jt×Rbk×Rutk

+Cost jt×Rbm×Rutm

として求められる。

「Cost bjt」は表9.3.2-5及び表9.3.2-6に示した。

 

(1)上記「Cost bit」によって前述の「Cost bt」を評価する。

 

(2)支持構造,ガイドウェイ,駅及びその他について

各構造物の工種数量訳は表9.3.2-1及び表9.3.2-2に示した。

これを前述した方法により「Cost jt」,「Cost bit」を求め総計する。

なおSpecial Structures T,Special Structures(Crossovers)及びその他項目と示した「駅前広場の整備」等については工種数量が不明なためインド側算定価格と数量をそのまま採用することとし,又公益設備の移設については不明なため計上しない。

その結果表9.3.2-7に示す通り,インド側総額は189,380(thousand US dollar)に対して,評価総額は281,454(thousand us dollar)となり,1.486倍となる。

 

 

 

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