9.2.2 構造物
LRTのガイドウエイの基本構造型式としては高架型式・盛土型式・地平型式そして地下型式の4タイプがあるが,当LRTの第1期では全線高架型式である。
詳細は以下に述べるが地震荷重は想定しないなどインド国特有の条件がある。
(1)地質
既存の公表された地質データによれば,当地域は最大深さ20mの表層上の下には硬い岩盤(花崗岩)が表れるので,途中の摩擦力に期待する摩擦杭形式よりも,杭を硬岩まで到達させてより確実な支持杭形式を採用することとしている。
地形的にも当デカン高原地域には硬岩のみ露出した丘が所々に見受けられる。
また同じ高原の近隣Konkan Railwayの新規トンネルの殆どが硬岩トンネルで,コンクリート等によるライニングは行っていない。
雨も比較的に少なくて地下水位も低く,従って場所打杭掘削の際も湧水も少ない。建設の基礎施工の面で言えば,比較的良好な地質である。
以下に述べる設計は本地質を前提とした設計であり,今後現地の地質調査結果を経て更に詳細な設計を行うこととしている。
(2)支持構造(Appendix 6.1-1,2)
支持構造の核峯型式は街路中央に位置するT型の単柱(円形)型式であり,場所制約や幾何図形的配置でT型単柱が不可能な場合は街路両端で支える門型ラーメン型式(方形柱)を採用する。
従って概ね街路幅が12m以上では単柱型式であり,街路幅が12m以下では門型ラーメン型式とするが,現地の制約により街路幅が12m以上の個所でも門型ラーメン型式を採用する場合もある。
基礎型式には杭基礎(既製杭或いは場所打杭)又は直接基礎の2タイプがあるが,本LRTでは全線最大深さ20mの場所打杭として単柱型式では縦4.5m×横4.5m×厚1.5mのフーチングに直径1.0mの城所打杭を4本,門型ラーメン型式では両端の縦3.7m×楼3.7m×eil.4mのフーチングに直径0.8mの均所打杭をそれぞれ4本の設計である。
又現地の地形により特別なT型の支持構造が8個所想定されている。
(3)桁(Appendix6.1-1,2)
基本は長さ25mの単線並列1箱台形型のプレストレス・コンクリート(PC)桁の連続梁とする。しかし部分的に長さ30mの個所が6個所ある。桁の断面は様最大幅4.0m,縦最大幅1.8mで桁縦横比は2.22となる。