日本財団 図書館


第9章 費用の推定

 

9.1 一般

 

本章では費用の推定を議論するが、UBTSLによって行われた表3.1-2に示されるプロジェクトのPhase 1の費用見積のレビューが主体である。

表3.1-2の項目No.22〜28はUBTSLによって示されたAppendix9.1-1に従って計算を行った。費用見積に関連するセグメントの番号は図3.1-7にしめされる。

JARTSの採用したレビューの方法は次の通りである。

(1)プロジェクトが日本において建設されたと仮定してコストを見積もる。

(2)上記(1)で見積もったコストをバンガロールの費用に換算する。

換算においては、日本とバンガロールの人件費、材料費、機械設備費の単価の比較表を用いる。

(3)費用の見積を行う場合、システムが或る程度明確に定められてなくてはならない。しかし、現在の段階では、電力、信号、通信等のシステムが明確でなく、これらのシステムに関するデータもまだ準備されていない。従ってシステムを適当に仮定した。9.2節の建設コスト見積のレビューのための前提条件において、コストのレビューの為に必要なこれらの仮定が提示されている。

(4)駅の位置における準備作業、環境整備等全体の費用の中で比較的小さい比率の小項目についてはレビューを省略し、UBTSLの見積をそのまま使用した。

 

9.2建設コスト計算の条件

 

9.2.1 一般

 

(1)費用見積の時期

1997年10月時点とする

(2)外貨換算率

1997年10月時点の換算率を考慮して次のように設定した

1US$=35インドルビー

1US$=121日本円

1US$=33フィリピンペソ

(3)ルート

Phase1のルートはUBTSLの提示により図3.1-2の通りとする。

(4)駅と駅の配線

駅及び駅配線はUBTSLの提示により図3.1-2の通りとする。

(5)日本、インド、フィリピン、における単価ユニットの比較

インド(バンガロール、ムンバイ)、フィリピン(マニラ)及び日本における人件費、材料費、機械設備費の比較を表9.2.1-1〜7に示す。これらはUBTSLによる提供と、JARTS自身の調査によるものである。

(6)材料費、人件費、機械費によるコストの分解

ELRTの建設項目別に費用を人件費、材料費、機械費に分解した結果を表9.2.2-8に示す。これはUBTSLによる提示である。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION