3.1.3 ELRTSの技術的特徴
施設
86駅、4つの車両基地及びいくつかの車両留置ヤードを有する。(図3.1-5)駅は0.8〜1.2km間隔であり、コンコースは地平か下吊リタイプである。全ての駅には地上とプラットホームの間の連絡のためにエスカレーターと階段があり、又身体時害者のためにエレベーターがある。全ての駅にはバスベイと自家用車のための降車地がある。
輸送量
2011年の輸送量は13691pphpdと予測されており、その需要に対して2両編成の列車が210秒間隔で走行する。4両編成列車が120秒間隔で走ることによるシステムの輸送容量は48000pphpdであり、この需要に達するのは来世紀半ばであろう。完全自動運転システムはコストがかかるので現在の所計画をしない。
高架コンクリート構造物
道路の中央部に沿って25m間隔で建てられる橋脚の上に高架桁を設置する。高架は複線軌道とし、地上8〜10mのレールレベルとなる。
軌道
軌道は標準軌(1435mm)ロングレールとして、通常のバラスト軌道とする。最大勾配は4%とし、最小曲線半径は50mとする。分岐器の位置は図3.1-6に示される。
車両
単一連接、二個車体、三ボギー、鉄輪車両で、エアコン、人力制御のLRVである。
一両の定員は通常の場合240人、ピーク時400人である。1列車4両最大編成であるが、需要に合わせて車両数を減ずる。
電力
750VDCであり、第二軌条方式である。架線は安全と美観の観点から採用されなかった。高圧電力供給は11kV又は33kVである。全システムに対する全電力所要量は65MVAと推定される。
信号・通信
コンピューター制御の信号、CTC、SCADAシステム、光ファイバー通信により、全てのELRTSはコンピューターで中央制御される。
自動改札
カード方式により自動改札を行う。
振動、騒音
近代的LRVは軌道中心から15m離れた地点で65〜70dBAの走行騒音であり、これは市の現行騒音より低い。LRTによる騒音と振動は出来るだけ最小化する予定である。LRTSの導入とその結果としての道路交通の減少により、市の騒音はかなり減少するものと考えられる。