2.2.3 人口
1991年の国政調査によれば、カルナタ力州の人口は、4,480万人で国の総人口の5.31%を占めている。このうち都市人口は、1,385万人で州人日の30.9%を占めており、国全体の平均都市人口比率25.7%を大きく上回っている。なかでもバンガロール(都市)地区は、最も都市化の著しい地区で人口の85.8%が都市人口である。バンガロール市は、1991年時点でインドで第6番目の大都市である。バンガロール都市圏の人口は、表2.2-1に示すように今世紀初めの1901年の23万人から1991年には408万人と非常に大きな増加を見ている。各時代別の人口増加率を見ると1991年から1941年までは各10年間に30%以下の比較的緩やかな伸び率を示しているが、1941年から1951年の10年間には大規模な産業立地が進み人口は94%と異常な伸びを示した。つづく1951年から1971年には、人口増加率は22%から38%と低化しているが、1971年から1981年には75%とインドの諸都市のなかで最大の伸びを示した。1981年から1991年には増加率は40%と再び落ち着いてきている。
バンガロール市自治体内だけの人口は、1901年の16万人から1991年には265万人に増加している。また、バンガロール市自治体を除く郊外都市圏人口は、都市圏の拡大により1951年から1961年に100%以上の大きな伸びを示した。しかし1961-71年荷は、行政区域の拡大のため市の周辺集落が市域に編入され市域内の人口増加率が郊外を上回るようになった。1971年以降は再び郊外の人口が増加している。
バンガロール市は、基本的に住宅が低密度に展開した都市である。人口集中地区の人口密度は、1901年の5,581人/・から1991年の9,183人/・へと1.6倍に増加したにすぎないが、この間総人口は、約18倍に増加している。このことは、チックペット、クバンペット、シバジナガール等の中心業務地区などに750人/haから1,300人/haのかなり高密度の居住地区があることを示している。
バンガロール市の人口増加の大部分は、市街からの流入人口である。流入人口は、州内のみならず全国に及んでおり、1981年の人口集中地区への流入人口は、109万人に及んでいる。流入人口の約60%は、バンガロール地区を除くカルナタカ州内の各地区からの流入であり、バンガロール地区自体の農村地域からの流入は、21%にすぎない。流入の目的は、さまざまであるが、雇用目的が最も大きく全体の約30%を占めている。