第二因子は、「仕事に生きがいを感ずる」「責任感が強い」などの「伝統的スケール」といえよう。「リーダーシップをとるのが好き」という因子もこの中に入っており、新しいリーダー像といえるかもしれない。
第三因子は、「家族と一緒に過ごすのが好き」「個人的な話しができる友人がいる」「協調できる」などの負荷量が多く、人間関係に恵まれている状況があり「人間関係スケール」といってよいであろう。
この三つの因子をみると、「新感覚」を示す若者の一面と、伝統的な仕事観、人間関係感をもっている一面の新旧感覚が示唆される。それにしても、最新流行指向の中に、リーダーシップの加わっているところをみると、新しいリーダー、新しいタイプの人気者像がみえるようで、貴重な結果を生み出したといえそうである。
この三つの因子をもとにして、クラスター分析を行った。共通の因子をもつグループ分けの分析である。この結果は図表4-8のとおりとなった。縦線はスタートのゼロを意味し、この0から右側がその因子のプラス、左側がその因子のマイナスを表わす。
C1(クラスター1)に属するアルバイト雑誌読者の実数は332名で、全体の30.5%となり、最大多数派となった。因子をここでは「F」と表記しているが、第一因子の最新流行スケールは、マイナスだが僅か0.05でほとんど、この因子と関係がなく、因子二と因子三が、ほぼ同じウエイトをもっている。
このクラスターは、仕事に生きがいをもち、人間関係にも重点を置いた「保守的タイプ」といえるだろう。