しかし、その他の項目では大企業ほど組織人としての柔軟性は高く、スコアは高いのである。例えば、「会社の人ともプライベートな付き合いをする」をみてみると(図表は省略)、スコアは大企業ほど高い。スコアを規模の小さい順に上げると、-0.07、-0.09、0.12、0.47である。こうした傾向をみると、社内行事についてはもう少し複雑な事情が介在しているのであろう。仮説としては、社内行事は大企業においてはあまりに直接的な人間関係からは遠いところにあり、集団親和的な大企業の若者にとっても迂遠すぎるのかも知れない。また、小企業では社員旅行なども、大企業の小さな職場単位での行事の規模になってしまい、若者達にとってより直接的な人間関係の領域に入りやすいのかも知れない。また、社内行事の中身が小企業においてはより直接的なのかも知れない。
何れにしても、ここでも第1、第2の領域と同じく、スコアは大企業ほど高い傾向にあり、組織人としての柔軟性も大企業の方が高いという評価になる。
若年者の行動特性に関する企業の評価について総括すれば、企業は巷間の通念とやや異なり、