一部の職種で実施済み(予定、検討中)の会社について、それはどのような職種かを問うと、「専門技術職」がもっとも多く、51.0%にのぼる。次いで「営業職」(18.8%)、「生産工程技能職」(15.6%)、「研究開発職」(12.5%)、「事務職」(11.5%)という順序になった。その他、職種を答えていない回答が2.1%あった。すでにこれまでも大企業を中心に、研究開発職や技術職についてはインターンシップが実質的に行われていたので、この回答結果は驚くほどのものではないかも知れない。しかし、事務職や営業職、生産工程技能職にまで対象を広げようとする考えは注目すべきであろう。
次にインターンシップ導入の狙いを訊ねた(2つまで選択)。144社のサンプルがある中で、もっとも多い回答があった選択肢は「会社をアピールし、よい人材を確保するため」の52.8%、続いて「就職後の定着を高めるため」の45.8%「学校との連携を強化するため」の35.4%が上位を占めた。「社会的責任を果たすため」(12.5%)、「受け入れを頼まれたから」(15.3%)は少なかった。なお、2社(1.4%)が導入の狙いに無回答であった。
学校との連携強化も人材確保の意味があると考えられるから、企業の意図は人材確保か定着促進にあると言えよう。ただ、定着促進の回答は小規模の企業に比較的多く、99人以下では57.6%に対して、1000人以上では35.3%である。他方、人材確保や連携強化は大企業の方が多い傾向がある(99人以下はそれぞれ、36.4%、30.3%であるのに対し、1000人以上はそれぞれ、61.8%、41.2%である)。