興味深いことに「変える」企業はむしろ、比較的大きな規模の企業に多く、「変えない」企業はその逆であった。「決めていない」企業は大企業に多い。
「変える」中身をみると(図表省略)、130社中もっとも多いのは(回答は複数回答である)「中途採用を今より重視する」の40.0%、「正社員を抑制し、契約社員・臨時・パートタイマーやアウトソーシングを活用する」の38.5%、次いで「職種・分野別の採用を導入、または強める」の30.0%が上位を占めた。「通年採用を新たに行う」は12.3%、逆に「新卒を今より重視する」も22.3%あった。
「中途採用を重視する」は300〜999人規模を除き3つの規模とも4割台の回答を得た。「契約社員・臨時・パート・アウトソーシングを活用」は300人以上の規模で5割前後の回答を集めた。小さな規模ではむしろもう実施済みなのであろう。「職種・分野別の採用を導入・強化」は規模の小さい方が回答率が高い。99人以下では52.4%が回答している。「通年採用を新たに行う」は規模が大きいほど回答率が高く、1000人以上では19.4%に達した。「新卒重視」は99人以下を除き、2〜3割の回答率を集めている。
このように、弾力的な採用を試みようとする企業が多いことは事実であるが、新卒重視の企業もあり、必ずしも一色ではない。
5. インターンシップ制度
新しい採用方法のひとつとして、最近、インターンシップが注目されている。これは、在学中に実地教育のひとつとして企業で一定期間実習する制度である。欧米ではカリキュラムの一部として取り入れている高等教育機関もある。
問12ではこの制度を導入するかどうかを訊ねている。図表3-10にみられるとおり、すでに導入済みの会社も9.1%ある。しかし、今後「導入予定である」会社は1.1%しかなく、「検討中である」も12.4%に留まっている。ほとんどの会社は「導入は考えていない」(25.5%)か、「まだ考えていない」(49.5%)である。
そこで、導入したか、または導入予定・検討中である企業に対して、内容をさらに尋ねた。そこでは導入済み(予定、検討中)の職種を訊ねている(図表省略)。144社が導入済みか導入予定、