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2. 若年者の採用の困難さ

最近の労働市場は買い手市場だといわれている。若者の採用も楽だったのであろうか。図表3-3はこれについて訪ねた結果が表示されている。採用しやすかった企業は34.4%を占めていた。他方、採用しにくかった企業も20.8%あった。残りは「学歴・職種によってまちまち」(36.0%)である。この他、無回答が8.8%あった。全体として、「採用しやすかった」が「しにくかった」をやや上回っており、労働市場の軟化ぶりを示している。

企業規模別にみると規模の大きい会社で「まちまち」の回答が多く、規模の小さい会社で「採用しやすかった」の回答が多い。中小企業での軟化ぶりが目立っているのは、雇用情勢が低迷していることの表れである。

 

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「採用しやすかった」と答えた企業220社に対し、さらに「とくに採用しやすかった」グループは何かを問うた(図表省略)。もっとも高い回答率は「大卒文系」で39.1%、次いで「高卒」(31.8%)、「短大卒」(24.1%)、「女子」(23.6%)、「事務職」(20.5%)と続いている。「中途採用」は18.6%の企業が上げているだけである。「専門学校卒」は20.0%である。低いものでは「営業職」が12.3%、「技能職」10.5%、「専門技術職」8.6%等となっている。

 

 

 

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