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第1節 採用方針と採用実績

 

1. 採用実績

本節では、企業における若年者を中心とした採用方針と採用実績を分析する。採用活動の調査結果を通じて、企業が若年者の採用見通しや、採用方針インターンシップなどについて、どのように考えているかを明らかにしたい。なお、この調査で若年者とは25歳までの労働者を想定している(本アンケート票問4でそのように定義した)。

第1節では、まず、最近の採用実績を分析する。それを新規学卒と中途採用に分けてきいている。図表3-1にみられるように、新規学卒では1社平均で20.84人を採用している。一方、中途採用者(図表3-2)は年間1社平均16.49人を採用している。平均中途採用者数は、新規学卒者の8割程度の水準になっている。

?@新規学卒者の採用人数は従業員規模と密接に関係している。従業員規模99人以下では平均1.86人に過ぎず、20人以上採用した企業は皆無である。これに対して、1000人規模以上では1社平均55.95人であり、9割近くの会社が10人以上を採用している。大きな規模の企業では学卒定期採用が定着していることがわかる。

?A他方、中途採用については似た傾向はみられるものの、企業規模の差は新規学卒ほど顕著ではない。平均採用人数をみれば、大まかには中途採用者も企業規模が大きいほど多くなる傾向は、新規学卒の場合と同様である。しかし、新規学卒ほど採用人数の差があるわけではない。これは、小規模企業がより多く中途採用者を採用し、大企業がより多く新規学卒者を採用しているからである。

また、学歴別に細かくみても(図表省略)、専門学校卒と高専卒でやや異なる場合が出ているが、大まかには平均の場合と同じ傾向がうかがえる。

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