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人」の割合が高く、マスコミ系では「就職部の担当者」の割合が高くなっている。

 

3. アンバランスな状態の進路意識

多くの専門学校生は自分の将来の仕事についてある程度はっきりとした考えを持って就職活動をしており、このことは若年層の職業的発達という観点からみれば、大変望ましい傾向といってよいであろう。彼らの希望する働き方をみると、いずれは組織に縛られない、いわゆる「独立・自営」を夢見ている人が多いのが特徴である。約10年前の雇用開発センターの同種の調査結果と比べると、「官公庁や企業」から「独立・自営」へと専門学校生の意識が変化しているようである。

また、会社や仕事を選ぶ際の基準をみると、「仕事の面白さ」「仕事の内容」を重視する専門学校生が多い。四大生の場合、企業規模、知名度、安定性、労働条件等を重視するといわれており(このため多くの四大生が就職先がなかなかな決まらないのであるが)、これに比べると、ある意味では健全な選択基準といえよう。もっともこれには専門分野による違いが存在してはいるが。

その反面、こうした専門学校生が実際の就職活動では、面接場面での対応の仕方や勉強した分野の知識や技術に自信がなかったり、あるいは自分の適職がわからなかったりと、アンバランスな状態にある。これから社会に巣立っていくべき若者がある意味では根っ子の部分での悩みを抱えており、専門学校における今後の課題といえよう。

さらに、就職活動に際して役に立つ情報源として、専門学校の就職担当者・教員のウェートが高いことと合わせて考えると、専門学校における進路指導・就職指導の重要性があらためて示唆されるところである。

 

 

 

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