友人関係や家族関係に関する項目でも、学生アルバイターの方がフリーアルバイターより肯定的である。ただし両グループともに、女子の方が肯定的な回答を寄せている。「流行に敏感」と「新しいことに取り組むのが好き」では、女子学生アルバイターが最も多く肯定の回答をしている。女子学生の特性がよく現れている結果といえる。
年齢別には、フリーアルバイターの24歳以上層で、「仕事に生きがい」「たくさん働けばたくさん見返り」の仕事に関する二項目に否定の回答の方が多い。他の項目でもこの層は肯定する割合が低い。アルバイト経験も長い若者たちであろうし、自らアルバイトという働き方を選び取っていると思われるので、現実の厳しさを感じていることの反映であろうか。気になる回答である。
第6節 インターンシップについて
調査の最後の項目として、いわゆる「インターンシップ」についてどのように考えるかを尋ねた。「インターンシップ」は必ずしも一般によく知られているわけではなく、このことは若者にとっても同じであろうと考え、次のように説明的設問をした。すなわち「在学中や定職につく前に、企業や公的機関、各種の施設などで「仕事や職業」について体験研修することを、あなたはどう思いますか」と尋ねた。該当する項目を2つまで選択してもらったが、平均して1.6項目の回答があった。8項目の回答選択肢のうちはじめの3項目は、「面倒くさい」「好きなことをやりたい」「遊びたい」ので関心がないという否定的な回答で、残りの5項目は「単位認定されれば」という条件つき参加と「就職活動に有利」「現場の実情を知る機会」「職業生活の設計に役立つ」という理由での参加へ肯定的な回答となっている。
図表1-15では、学生アルバイターとフリーアルバイターにわけて結果を示した。また学生については専門学校・短大。大学の別、さらに大学生に関しては性別の回答を掲げた。
この設問が、学生を念頭に置いて作られているので、フリーアルバイターには答えにくいものであった可能性があるが、学生アルバイターに比べて否定的な回答が多かった。とはいえ、最も多い回答項目は「現場の実情を知るよい機会なので、参加したい」で、学生アルバイターと同じである、ただし15ポイントほどその割合は低い。また、フリーアルバイターでは、学生アルバイターに比べて「面倒くさい」「好きなことをやりたいので関心がない」が多く、在学生には答えやすい「単位認定であれば」や「就職活動に有利」は少なくなっている。
次に学生アルバイターだけをみると、「実情を知るよい機会」を約6割が挙げている。「専門分野に関連した勉強になる」「将来の職業生活の設計に役立つ」を除くと20%を越える回答はない。ただし関心が無いという回答は10%未満である。学生にとってもこの設問はイメージのわかないものであったと見られる。専門学校生では、「好きなことをやりたい」が20%、「専門分野に関連した勉強になる」が30%、と短大生・大学生よりも多く、逆に「実情を知る機会」が4割弱と少ない。短大生と大学生の差はあまり無い。大学生では男女差が見られる項目がある。すなわち、男