日本財団 図書館


ことにある。現代の若者の特徴を、先に検討した事柄と併せて明らかにしていく。

 

1 将来の仕事はもっと先になって考えたい

2 仕事以外に情熱を傾けられることを持っている

3 親に反対されても自分がやりたいことはする

4 深刻に考えるより気楽に生きたい

5 今の世の中は若者にとって息苦しい感じがする

6 家族は過大な期待している

7 自分の将来は自分で決めるべきだ

8 自分にどんな仕事が向いているかわからない

9 若いうちは色々な仕事を経験したい

10 会社に勤めるより、独立して仕事をしたい

11 仕事に役立つ資格を取りたい

12 社会的に尊敬される仕事につきたい

 

図表1-11は、「はい」と肯定する回答が多い順に12項目を並べ替えて表示したものである。8項目で「はい」が「いいえ」を上回っている、「いいえ」の方が多いのは4項目であった。回答者計で各項目への回答をみると、特徴的な傾向がうかがえる。回答者のほぼ全員が「自分の将来は自分で決めるべきだ」に「はい」と答え、「親に反対されても自分がやりたいことはする」も9割近くが肯定している。

自己主張と自主性については若者らしく率直である。また、86%という高い割合で「仕事に役立つ資格を取りたい」と「若いうちは色々な仕事を経験したい」にも「はい」と答えている。「深刻に考えるより気楽に生きたい」とも考えており、約7割が「仕事以外に情熱を傾けられることを持っている」としている。ただし、「自分にどんな仕事が向いているかわからない」にも57%と半数以上が「はい」と答えている。さらに、約半数が「社会的に尊敬される仕事につきたい」と考えている。

これに対し、「いいえ」の回答が多いのは「家族は過大な期待している」で7割以上が否定している。また「将来の仕事はもっと先になって考えたい」と「今の世の中は若者にとって息苦しい感じがする」は6割以上が、「会社に勤めるより、独立して仕事をしたい」は55%が、否定している。

図表1-12でこれをより詳しく検討しよう。きわめて高く肯定された「将来は自分で決める」「反対されても自分がやりたいことはする」「色々な仕事を経験したい」「気楽に生きたい」の各項は、学生アルバイターとフリーアルバイターの回答に差はなく、性別にも違いはみられない。「資格を取りたい」と「尊敬される仕事につきたい」は、学生アルバイターの方が男女ともにフリーアルバイターより高率で肯定しており、「若者にとって息苦しい感じがする」はフリーアルバイターの方が肯定的である。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION