そして今まで持っていた「献体」という概念が変わっていったような気がします。
実習最後の、そして「無言の教授」を納棺する日、私は実習を行った約三カ月間を走馬灯のように思い出していました。「私はこの方のご厚意を無駄にすることなく、全力で受け止められたであろうか。今、この方が話をすることが出来るなら、私達にどのような言葉をかけて下さるのか。」そう思うと、熱い気持ちで胸が一杯になりました。
実習を終えた今でも、実習の日々、「無言の教授」のお顔が目に浮かびます。約三カ月でしたが、様々な多くのことを「無言の教授」から学ばせていただきました。人間の体の仕組みだけではありません。命の尊さ、健康の有難さ、人を思いやるという暖かな心、ありがとうという感謝の気持ち……本当に沢山のことを学びました。
献体された方、ご親族の方々、ご指導いただいた先生方、私を大学に通わせてくれている両親に、このような貴重な機会を私に与えて下さったことを心から感謝いたします。ありがとうございました。今回学んだ多くのことを心に留めて、これからも頑張っていきたいと思います。本当にありがとうございました。
解剖学実習を終えて
森田 昭彦
医学部に入学するまで、そして実際に解剖