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ゃいました。おばあさんは私に「しっかりしなさい。私たちの身体で一生懸命勉強して、立派なお医者さんになりなさい。」と言ってくださいました。翌日の朝、私は前日の自分がどんなに未熟であったかを知り、恥ずかしくなりました。その時から、「しっかりしよう。一生懸命勉強して、御遺体からできるだけ多くのことを学ばせていただこう。それが今の私たちのするべきことなんだ。」といつも自分に言い聞かせながらがんばってきました。

実習で、目的の血管や神経や筋などをうまく剖出できなかったときや、他の班より進行が遅れてしまったときなどは、ひどくおちこんだりもしましたが、その時その時で精一杯がんばれたのではないかと思います。これからも、私たちが医師になるために献体してくださった方々の尊い精神に感謝し、その精神に応えられるよう、日々勉強に励み、健康にも気をつけて、立派な医師になることを目指してがんばっていきたいと思います。

 

解剖学実習感想文

 

辻 かをる

 

数ヵ月にわたる解剖実習がおわり、はや一ヵ月がたった。骨学や中枢神経学を含めれば半年以上にもなる実習から私は何を学んだだろうか。

多少落ち着いた現在まず思うことは、人体の構造を実際に肉眼で観察するのは、人体を

 

 

 

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