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い程見事な構造をみせられたことに対するささやかな抵抗なのかもしれない。勿論分子生物学が生命を語るについて万能ではないことは明らかであるが、かといって生命の神秘を人知の全く及ばないものとして諦める訳にはいかないのである。

今回の実習で生命に対して深く考えるきっかけを得た。勿論すぐに答が見つかるはずもないが、この実習を経たことによってこれから先「生命の本質」について探求する資格の一端を持つことができたのではないかと思っている。

 

解剖学実習から学んだこと

 

早川 省

 

解剖学実習の始まる数日前から、いよいよこの時が来たのだと、期待と不安で一杯であった。初めてご遺体に接した時、そのお顔は知識も経験もない自分に対して「さあここで思い切り学びなさい」と言って下さっているようだった。

実習が進むにつれ当初の戸惑いは消えて、様々な構造、血管や神経の走行、連絡関係などの探求に没頭していった。教科書の通りだと喜んだのもつかの間、行き詰まってしまったりと、苦労の連続だった。身体の構造を剖

 

 

 

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