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より、発生的な事柄や生理的機能などとの関連を考えて実習に取り組んでみた。様々な観点で人体を見てみれば、興味深いことが多く出てきて、解剖学以外の勉強の手助けとなった。

今回の解剖学実習は、前述したように勉強という面でも、また精神的な面でも私にとって非常に重要なものであったと思う。昨年は精神的に弱い部分が出てきて、自己の体調に変化を及ぼしていたが、今年は自分の周囲の環境が変わったこともあり、精神的に楽になっていてそのような弱い自分が出てこなくなっていた。(少しは出ていたかもしれないが。)実習を通して、少しはその点で成長できたのではないかと感じている。

最後に実習を支えてくださった方々に感謝の意を、また私達の為に献体してくださった方々の御冥福をお祈りします。

 

解剖学実習を終えて

 

戸井田 靖子

 

十月七日より、約二ヵ月半にわたる解剖学実習がはじまりました。

最初は学ぶというよりも戸惑いながら、進めていくといったものでした。実習が始まり急に忙しくなって、疲れとストレスを感じるようになりました。そんな時、解剖慰霊祭がありました。私は参列の方々にお花を手渡す係をしていました。

前から皆様の表情を見ることができまし

 

 

 

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