おわりに
平成9年10月からファクシミリネットワークによる広域行政サービスが始まった。スタートして間もないため、実績データとしては十分ではないが、最初の1か月、広域全体で225件の利用があり、その内浜松市で発行した他市町村分は82件であった.
最近の技術水準からすると、ファクシミリという極めて幼稚な情報通信ネットワークを使ったサービスであるが、自治体間をネットワーク化するための調整の難しさや、様々な法制度等の問題が明らかになり、今後の計画推進の参考となった。
しかしながら、このシステムが果たした最も大きな功績は、住民に対して自治体間の情報通信ネットワークの有効性を十分にアピールできた点ではないかと考えている。
どんなにすばらしい技術が盛り込まれたサービスであっても、住民にとつて便利なものでなければ、決して受け入れられない。ここに、情報化は目的ではなく、あくまでも手段であるという重要なポイントがある。
今後は住民の支持の下、広域圏で共用できる標準行政情報システムの構築へ向けて着実に歩を進めたい。